新生涯ディストーション

趣味・自己満足・ご都合主義による好きな音楽の所感置き場です

天使みたいな歌詞狂い

 

今週もお疲れさまです。

 

 

また名盤語りを書くつもりではいましたが、

今週はがっつりそんなものを書いている時間がなかったので今回は名盤語りません()。

 

 

いつもそうだけれど、

本当にこんな気ままなブログを仮にもネットの膨大な世界に漂流させといて良いのか、

情けなくなるときもありますが

まーサーバーちょいとお借りした自己満足ってことで今後も疑問と開き直りを繰り返していきたいと思います!

 

 

 

しかし一応今週も何かしらについて書いておかないと、

そんな自己も満足しなさそうなので、

最近聴きなおしていて良かった曲のときめいた歌詞について改めて考えたことを書いておきたいと思います。

 

 

 

 

1.世界をかえさせておくれよ / サンボマスターより

 

 

《僕を滅ぼす闇に美しく歌う

 君を探しに来たよ》

 

 

 

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サンボマスターの歌詞、

日本語ロックの道徳の教科書的ポジションを背負ってるとずっと思っているんですが、

 

わかりやすくただただ綺麗な言葉の組み合わせばかりなのにどうして薄くならないのか……

すごい。

 

聴くたびジーンと、良い意味で考え込んでしまいます。

 

 

《僕を滅ぼす闇に美しく歌う

曲の入りやサビの強さと勢いに反して、

「美しく歌う」、「美しい」っていうワード。

 

しかも僕を滅ぼす闇に向けて!!

 

その行為こそが世界を変えるものなのかもしれないですね。

 

僕を滅ぼすように恐ろしい暗い闇に、

真っ直ぐ向き合って目を合わせて丁寧に綺麗に美しく歌わないと、

そのくらいのことをしないと世界なんて変わらないのかもね。

 

で世界を変えたら、

そしたら君とキスがしたいっていう繋がりも最高に好きです……。

 

純粋で私欲っぽくて子どもっぽくて気高くて浅くて深くて無邪気で、

みたいなぐるぐるした美しさを持って聴こえる「キスがしたい」、可笑しい。良い。

 

 

 

 

2.JUMP / 忌野清志郎より

 

 

《夜から朝に変わる いつもの時間に

 世界はふと考え込んで 朝日が出遅れた》

 

 

 

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わりとヤバいですね……、

世界はふと考え込んで 朝日が出遅れた》

がすごい……。

 

明けない夜はないからいつもと変わらず朝は来るんだけど、

そしてそれが救いになる場合も沢山あるんだけど、

あまりにもひどくて悲しいことばっかりなもんだから、

毎日変わらず朝日を昇らせることで悲しみを無理やり片付けるようなそんなやり方に、

逆に世界が疑問を持っちゃったんだろうか。

 

 

どんなに残虐なことが起きてもいつもと同じに朝日が昇ることについて、

これで良いのかって世界が考え込んだ朝だったんだな……。

 

 

という聴き方をしています。

 

この曲のクレジットは三宅伸治さんと清志郎さんと2人での作詞になってますが、

キヨシローの良いとこ溢れてんな〜と思います(誰目線?)

 

まずは派手さやポップなスター性に目が行く人だけれど、

ものっっっすごい詩人なんですよね。

詩人極めてる。

 

 

繊細で明るくて孤独で優しいような。

サンボマスターでぐるぐるした美しさって書いたけど、

要素が多い感じの歌詞が好きなのかな……(自己分析)

 

大きすぎる悲しさを表現しているのに、

切実さが薄くてむしろ明るくて、

ハッとする劇的さも薄くてむしろ抽象的な。

 

そういうフレーズに詩人らしさを感じます。

 

 

 

 

3.Buddy / The Birthdayより

 

 

《お前にライトの輪がとんでいって

 天使みたいに見えるぜ気のせいか》

 

 

 

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はいチバは無理ーーー!!です!

 

 

歌詞の内容としてはライブ、ファンについて、

チバ流クールに言葉にしている曲だと思うので、

ここではファンのことをバディーって呼んでるっつー、

そういうことでおよそ良いんではないかと

(公式の言及を確認したことはないんですけど)。

 

堪らなさすぎる!!(笑)

 

 

天使みたいに見える」は本当は嘘で、

ある意味思考の放棄というか、

ぼんやりとした意識での眺めだと思うんですよね、

そこまで言うと言い過ぎだけど……。

 

だからか、

「天使みたいに見えるぜ」

で私が感じるのは遠い嬉しさなんだけど、

「気のせいか」

で、途端に全てが地に足をつけた確かな現実の愛と喜びみたいなのを感じるんですよ……

(筆走りすぎて渦巻きみたいになってます)

 

 

一瞬遠のいた意識が身体に一気に引き戻される感覚みたいな!

ぼんやりと愛や美しさに浸りそうになったけど、

「いやそんな綺麗なわけねえ、

美しくねえから良いんじゃねーか」

と我に返る感覚みたいな!

 

だってライブハウスの客なんか天使みたいに見えるわけねーもんな現実的に!(笑)

いくらライトの輪がとんでいっててもね!グチャグチャだし!

 

でも、愛や楽しさが瞬間最大風速に達するともう架空のものみたいに美しく見えるんだ……

で、そう見えるのは本当はそれは綺麗なだけじゃないから。

 

その瞬間、もともと綺麗なものよりも綺麗に見える、まるで天使みたいに!!

 

 

いつもよりさらにとっ散らかり系文章になっちゃいましたが、

とにかく「気のせいか」の現実味というか、

我に返る感じが大好きでして、

「天使みたいに見える」よりもそっちのが嬉しさが勝ってしまうんですよね……。

 

 

 

「天使みたいに見えるぜ」は極端に言うと愛の言葉みたいな、

「愛してるぜ」ってオーラを纏ってるんだと思うんだけど、

「気のせいか」は「やっぱ天使には見えねえわ」じゃなくて(まあその意味もあると思うけど)、

 

「気のせいか」は「愛してる」に対して念押す「嘘じゃない、本当だぜ?」に聞こえるんすよ……

 

 

あと、もっと素直に受け取れば「気のせいか」は照れ隠し的なニュアンスだとも思うけど……

ツンデレみたいな感じで……

 

 

チバさんも天使に見えるからファンを愛してるんじゃないし、

ファンだって天使みたいになることが目的じゃないので。

 

天使なんてらしくない言葉で喜ばせるよりも、

変わらずにこのまんまやって行くことが目的なんだから、

そんな飾った言葉はいらないんですよねきっと……!

 


この一見持ち上げて落とすみたいな「気のせいか」、

「天使みたいに見えるぜ」に加えて「気のせいか」まで1パッケージでの愛情表現の効果があると、

そう思いたくなってしまう!

 

 

 

……こんなにいろいろ書き散らかすなら最初から名盤語りやれば良かったのかなと思い始めましたが、

ここまでお付き合いいただいた方がいたらありがとうございます……。

私は今週も満足しました……。

 

 

来週もがんばってまいりましょ。